どうして髪の毛は広がるのか?
梅雨の時期は湿気のせいでどうしても髪の毛がまとまらなくて、悩まされがちですよね。
ボサボサになったり、うねったり、広がったり、あるいはペタンとへたれてしまったり…症状は人によって色々ですが、実はいずれの場合も
- 髪のダメージ
- 髪質
の2つが主な原因によって起こることが多いって知っていましたか?
髪のダメージ
髪の毛の表面は、キューティクルという”うろこ”のようなもので覆われています。CMなどでもおなじみのタケノコの皮みたいな部分ですね。
このキューティクルにはバリアのような役割があって、しっかり重なり合うことで外の刺激から髪を守り、髪の毛の栄養や水分が流出しないようしっかりキープしてくれています。
ただ、パーマやカラー、ヘアアイロンなどのダメージで”うろこ”は剥がれたり欠けたりすると、バリア機能も弱まってしまいます。
すると、空気中の水分がどんどん髪の毛に入り込んでしまうようになって膨張、うねりや広がりの原因になるんですね。
ダメージヘアの見分け方
髪の毛の痛みは目に見えないわかりにくい部分ですが、もし手ぐしで引っかかったり”きしみ”を感じるようだとヘアケアは絶対必要ですね。
もし、髪の毛がギシギシ・バサバサだったりゴムみたいに伸びるようだとこれはダメージを受けきっている一番コンディションが悪い状態です。この場合は美容師さんに相談してみた方が良いかもしれませんが…。
大まかな目安ではありますが、参考までに。
髪質
当たり前の話になりますが、髪の毛にダメージがなくてもクセ毛の方は髪質のせいで髪が広がっていってしまうことがあります。
後は猫っ毛のように髪の毛1本1本が細くて柔らかい方の場合だと、逆にペタンとなってしまいがちでハリやツヤも出にくいですね。
ただし、実はこれも今はキチンと改善することができるんです。
ということで、梅雨の髪の毛の湿気対策は基本的にこの2つをいかに抑えていくかがポイントになります。
シャンプー編
シャンプーの選び方
普段使いのシャンプーは市販のものでも「アミノ酸」や「ヘアケア」推しのシャンプーを選ぶのが良いと思います。
ただ、夏は汗をかきやすいので余裕があれば週2くらいで女性でもスカルプシャンプーの併用がオススメですね。
また、サロンではクセ毛に特化した専用シャンプーを取り扱っている場合があるので、通っているヘアサロンに相談してみても良いかも知れません。
シャンプーとトリートメントだけでクセを抑えられるのですが、美容師の僕が感動するほどすごい効果があったので6月中にスポットで使うだけでも髪のまとまりは全然違うと思いますよ。
髪の毛の洗い方
普通はシャンプーする前に髪の毛を10秒ほどお湯で流すと思うのですが、その時間をたっぷり3分くらいかけてすすいであげてください。
実は、それだけでホコリや髪のスタイリング剤はもちろん、頭皮の皮脂まで汚れの80%は落とすことができるんです。
これをやってあげるとシャンプーの泡立ちも段違いで、髪の毛への栄養の入りも良くなりますよ。
髪の毛を洗うときはガシガシせずに作った泡を髪の毛に揉み込んでいくようなイメージで洗ってあげてください。これはタオルで拭くときも同様です。
髪の毛の乾かし方
髪の毛には濡らしたり熱を加えるとクセがリセットされて、乾いたり冷えたときにクセが再び決定される性質があります。
なので、まず温風で髪を伸ばしながら乾かして、次に冷風をあてて乾かしていくとまっすぐな状態でクセづけられてクセ毛を抑えることができます。
ちなみに、髪の毛は濡れているときが一番弱いデリケートな状態なので半乾きのままで寝てしまうのは厳禁です。
ドライヤーで根本からしっかりと乾かしてあげてください。
スタイリング編
ブラッシングの仕方
スタイリング前には霧吹きで髪の毛を濡らして一度クセをリセットしてほしいですが、このとき根本にもきちんと水をつけてあげましょう。
そうしたら、毛先から順に全体をブラシですいてあげてください。
ブラシを通してあげることでキューティクルが整うのですが、その状態でスタイリング剤を使うと均一に良くなじむので仕上がりも全然違いますよ。
この根本の状態で全てが決まってしまい後から中間や毛先をいくらいじっても無駄なので、この段階でしっかりとクセをなくしておくのがポイントですね。
ブローの仕方
基本的にはドライヤーでの乾かし方と同じですが、特にクセ毛の場合は色んな方向からのブローしてあげた方がクセが伸びてくれますね。
後は日本人の女性はつむじの関係で右側がハネてしまう毛流れの方が多いです。そういう方は右のもみあげ付近だけ後ろから前に向かってブローしてあげるとクセを抑えることができますよ。
スタイリング剤の選び方
猫っ毛でペタンとなりがちな人は「N.(エヌドット)」のようなドライな質感の軽いタイプを、広がりがちな方は「product(ザ・プロダクト)」のようなやや重めなタイプを、と毛質によって使い分けてください。
髪質やスタイリング剤がイマイチわからない方は、担当美容師さんに聞いてみた方がなりたい質感に近いものを教えてくれると思いますよ。
アイロンの使い方
ヘアアイロンは180度で使うとまず痛むので、できれば130度くらいの低温で使って欲しいですね。
あてるときは思いっきり挟んで引っ張ると負荷がかかるので、ほんのりプレスするくらいの優しい感じで扱ってあげてください。
特にロングの方は時短のために高温で力もかけがちな印象なので要注意かも知れません。
普段のケア編
トリートメント
髪の毛のダメージはトリートメントを使うことでもかなり抑えることができます。
サロン専売の方が効果は高いですが、女性なら市販のトリートメントでも全然違いが出ますしカラーやパーマをしているなら必須ですね。
それでもダメなら…
縮毛矯正
それでもダメなら、最終的には縮毛矯正というメニューで施術を受けたその日のうちに髪の毛のクセを抑えることもできます。
湿度が高い日でも髪がまとまるのでセットもしやすく、梅雨時期の雨も全然怖くなくなるのでサロンでも6月に人気のメニューですね。
ただ、デメリットもあって縮毛矯正には何ヶ月かすると伸びた根元部分と競合して髪がまとまらなくなってくる特徴があるので、どうしても再度施術する必要がでてきます。
それが嫌だから縮毛矯正ではなくてストレートパーマを選ぶ方もいますね。
髪質改善
後は、いわゆる髪質改善のメニューもクセを抑えて髪にハリやコシを与えるので有効ですね。
広がっちゃう人は抑えられるしペタンとなっちゃう人はボリュームアップできる、細かい質感がコントロールできるので喜ばれている印象があります。
ただ、こちらは縮毛矯正にあるようなデメリットはないのですが、継続的なメニューになるので月1で3回ほど通い続けなくてはならないのが弱点ではありますね。
最後に…
髪の毛は死んでいる細胞の集まりなので、結局のところは色々な栄養を補ってあげてもその効果は一時的なものに過ぎません。
だからこそキチンとしたケアをずっと続けてあげることがとても大事になります。
もし、これを読んで心当たりがあった場合は騙されたと思ってぜひ試してみて欲しいですね。