お風呂上がりの保湿って必要なの?
結論から言うと、お風呂上がりの保湿はできればした方が良いですね。
ただ中にはしなくて良い人もいるので、まずはその辺りの個人差について説明していきます。
出浴後は必ず肌が過乾燥になる
肌の水分量は入浴すると上がって出浴すると下がっていきますが、このとき誰でも元の肌よりも乾燥してしまう過乾燥状態になります[1]。
その過乾燥状態になる前にスキンケアをしてあげると肌の水分量が補われるのでスキンケア効果を保ちやすいのは事実です。
ただ、過乾燥状態の肌は放っておいても勝手に元の肌の水分量に戻っていくので、この戻る力が強い人はケアはいらないですし、戻る力が弱い人はケアが必要、ということですね。
①体の保湿
長風呂しすぎていたり乾燥肌の方は戻る力が弱い方が多いので、そういう方はお風呂上がりの保湿をした方が良い人たちです。
過乾燥が起こるまでの保湿リミットは研究で10分と明らかに[1]なっているので、10分以内にボディクリームなどでケアしてあげましょう。
自分が過乾燥状態になりがちかどうかのセルフチェックは肌感になりますが、1つの目安として出浴後にかゆくなったり粉を吹いてしまうような方は明らかに保湿不足ですね。
ただ、特にそういった症状を感じない方は保湿リミットにとらわれず落ち着いてケアしてあげれば良いと思います。
ケアの方法
ローションは次に塗るクリームの肌触りを良くする効果がありますが、「10分しか時間がない」「体は顔ほど肌触りを重視しない」というところから、ボディクリームはマストにしてボディローションはお好みで時間があればという形で良いと思います。
②顔の保湿
お顔はできれば皆さんマストでやった方が良いです。
顔が一番人目に触れるからというのもありますが、顔は朝晩でクレンジングして洗顔して~とどうしても洗う回数が多く保湿成分が流出しがちですし、体よりも皮膚が薄かったりするので体よりも先にやってあげても良いくらいです。
ケアの方法
ケアの方法としては、乳液かクリームをマストとして、お好みで化粧水や日焼け止めを使っていただくのが良いと思います。
使う順番は必ず化粧水&乳液を先に使ってから最後に日焼け止め、としましょう。
③髪の毛のケア
一方で、ドライヤーをまず最初にやってあげるというのもヘアケアの上ではとても重要なことなんです。
普通、髪の毛は内部の水素結合によって強度を保っているのですが、水素結合は濡れることで外れてしまうので一言で言うと一番弱っている状態になります。
切れた水素結合は乾くと元に戻りますが、髪がグシャグシャのままだとボタンを掛け違えたようにズレた状態で戻ってしまうので、寝癖っぽい感じで変形して固定されてしまうんですね。
ケアの方法
なので、お風呂上がりは一刻も早くタオルでしっかり拭き取ってあげた後、手で髪の形を整えてあげながらドライヤー、というのは髪にとってはものすごく良いことなんです。
10分以内にケアするのが難しい場合
ただ、実際のお風呂上がりでは制限時間10分で顔もケアして体もケアして髪の毛も乾かして…というのはかなり難しいですよね。
そういう場合の対処はどうすれば良いのでしょうか?
保湿リミットは延長できる
実は、保湿リミットは入浴中のインバスケアによって延長できるというのが最近の研究で明らかに[2]なっています。
入浴中に保湿ケアをしてから出ることでお風呂から出たときの水分量が2倍になるので、単純に保湿リミットも2倍の20分と考えて大丈夫です。
ケアの方法
インバスケアは、例えば資生堂のパーフェクトホイップマスクのようなお風呂の中で付けて洗い流すだけで保湿できるタイプの商品を使ってあげるというのが1つ。
またはお風呂から出る前に、身体が濡れている状態でボディオイルやクリームを塗ると時短に繋がります。
お風呂の中でボディケアが完了できるので、残りの時間で顔と髪のケアをするだけと考えるとだいぶ楽ですね。
リンパマッサージで効果UP
また、せっかくならボディにクリームやオイルを塗るときはマッサージしながら使うと血流やむくみが改善するのでオススメですね。
さすってあげるくらいの力加減でまずリンパ節をほぐしてから、次に体にある各リンパ節に向かって老廃物を流すような感じで行うと良いですよ。
最後に…
お風呂上がりの保湿はリミットがあるので髪の毛を取るか体を取るか…となりがちですが、インバスケアや順番をしっかり対策することで時間内でも十分対応できるようになります。
急激な過乾燥による肌へのダメージを防ぐためにはお風呂上がりの保湿ケアがとても重要なので、知らなかった方はぜひこの保湿リミットという言葉を意識して実践してみて欲しいですね。
参考文献