歯のホワイトニングは高額な治療になるだけに気になること、不安なことなど歯医者さんに聞きたいこともすごく多いですよね。
今回はそんな歯医者さんにちょっと聞きづらいよくある質問について一問一答形式で歯科医師の山本達也さんにお伺いしてみました。
施術の受けれる・受けれない
中高生・高校生はホワイトニングできる?
――中高校生でも歯は白くしたいものですけど、実際ホワイトニングってどうなんでしょう?
中高生の方のオフィスホワイトニングはできなくはないけれどもおすすめは全くできないですね。
そもそも歯の表面は99%がカルシウムでできていて、残り1%のタンパク質にホワイトニング剤が効いてくれることで白くなる仕組みになっています。
でも、中高生の歯はまだ生えたてでタンパク質が10%くらいあるんです。つまり、単純に10倍しみやすいですし薬剤でスカスカになりすぎて将来的にも欠けやすく虫歯になりやすいといったリスクが出てきてしまうんです。
ホワイトニングしたところで再着色もすごくしやすいですし、こういう部分が中高生の方にはおすすめできない理由ですね。
――体が成長してても歯はまだ未熟なんですね…。何歳くらいからなら安全にホワイトニングできるんでしょう?
絶対ではないですけどほぼ確実、というラインは18歳くらいからだと思いますね。
ただ、歯の生え変わりは本当に個人差がかなり大きい部分でGOを出す判断は成長具合や先生によってだいぶ変わってきます。
もしどうしても気になるなら、
――そうなると歯医者さんでホワイトニングができないからって市販のホワイトニング剤を試しちゃう方も結構多そうですね。
そうですね、それでもそこはやっぱり後のトラブルを避ける意味でも歯医者さんに相談して欲しいなとは思いますね。
妊娠中・授乳中のホワイトニングは赤ちゃんに影響あり?なし?
残念ながら禁止事項に入ってしまっているので少なくともオフィスホワイトニングはNGになります。
正直これはそこまで影響度が大きそうとも思えませんが、そうは言ってもゼロではない以上は赤ちゃんのために避けておいた方が無難ですね。
受けられる年齢の上限はある?
――逆に何歳まで受けれる上限みたいなものはあったりしますか?
何歳でも受けれると言えば受けれますけど効果は変わってきますよね。
歳を取ると歯の質自体が変わってきて色も黄土色っぽく変化していくので、治療期間も長くなりますしマックスの白さのレベルもどうしても下がってはしまいますね。
もちろんこれは70代80代って言うような年齢での話ですけども。
治療費(料金)について
ホワイトニングに健康保険は使える?
――ホワイトニングってどこも保険外の自費が多いイメージですけど保険は使えるものですか?
そもそも健康保険は怪我や病気の治療に対して使えるものと決まっているので、怪我でも病気でもないホワイトニングは当然保険も使えないです。
何かの治療に対するホワイトニング施術…といったことも今のところないですから、残念ながら今後もホワイトニングで保険が使えることはないと思います。
――そうなんですね…。歯を安くきれいできるコスパに優れた施術はないんでしょうか?
同じ自費診療にはなってしまいますが、クリーニングなら割とどこの医院でも数千円程度でやっていて見違えるようにきれいになりますね。
虫歯・歯周病・口臭対策にもなりますしホワイトニングを受ける前のお試し治療としても使えるのでかなりおすすめですよ。
格安のホワイトニングって質は良い?
――安いところはすごく安いですけど、そういうところはやはり質が悪かったりしますか?
激安っていうのはやっぱり何かしら理由があっての理由がなければ避けた方が良いと思います。
ただ高いからいいとも限らないし安かろう悪かろうっていうわけでもないので値段ではちょっと判断しにくいかもしれませんね。
副作用や危険性(リスク)について
ホワイトニングの副作用
――やっぱりホワイトニングにも副作用ってあったりするんでしょうか?
ごくごくまれにアレルギーなんかが起こったりすることもありますけど、実際はほとんどが知覚過敏ですね。
後は歯茎についてしまってちょっとヒリヒリしたり白くなったり…というくらいですけど半日もすればすっかり良くなりますのでリスクっていうのはほとんどないと思います。
海外製品は効く?効かない?
――それなら海外の強い薬剤を取り寄せて使うのもある程度は安全?
いえ、それはちょっと話が違ってきます。
日本人の歯は欧米人の歯に比べてかなり弱い歯なので、海外のホワイトニング剤をそのまま使ったりするのはやっぱりトラブルも起こりやすいと思います。
ホワイトニング剤は効果と副作用が比例するもので、漂白力が強ければ必ずその分知覚過敏も起こりやすいです。そこはやっぱり歯医者さんで調整してもらった方が良いかなと。
医院選びについて
――やっぱり相性は大事なんでしょうか。
長く通うものですから、やっぱり先生との相性は大事ですよね。
ただ選び方ってなると結構患者さん目線では難しいと思うので、そこはかかりつけの歯医者さんで相談してしまうのがベストだと思います。