仕事中、椅子に座ってできる腰痛対策!動画で見る簡単ヨガストレッチ

五十嵐由奈
written by
五十嵐由奈ヨガトレーナー

日本人の体のトラブルの代表とも言うべき腰痛。特に最近はデスクワークの方も多いので長時間の座り姿勢で痛みに悩む方も多いのではないでしょうか?

そんな座り仕事の方に向けて、椅子でできる腰痛の改善法をヨガインストラクターの五十嵐由奈さんに教えてもらいました。

そもそも、なぜ腰痛になってしまうのか

――まず、腰痛はどのような原因で起こるものなのでしょうか?

実は世の中の腰痛の80%弱は原因が不明と言われています。

でも、その中でも大きく「この3つが原因なのでは?」とされているのが以下の3つです。

  1. 仕事によるもの
  2. 生活習慣
  3. ストレス

①仕事が原因になる場合

仕事が原因で起こる腰痛

現代ではデスクワークの方が多いと思いますが、パソコンは長時間使っているとどうしても猫背になってしまったり肩に力が入った状態になります。

体の前側の筋肉ばかりが縮まって緊張しがちになるので、少しずつ背筋も肩も丸まっていくんです。

「使えている筋肉」と「使えていない筋肉」の割合が体の前側と後ろ側でバランスが崩れていくわけですが、このバランスの崩れが回り回って腰痛として現れることがありますね。

デスクワークでは、一見背筋が伸びた正しい姿勢でもパソコンに対する椅子の高さや視線の位置が悪いと首・肩に負担がかかるので要注意です。

前後バランスのセルフチェック

前後バランスの歪みは壁に寄りかかった時に耳の穴、肩の関節部分、大転子(太もも横にある出っ張った骨)、膝、くるぶしのラインが一直線に揃うかどうかでセルフチェックできます。

特に、「肩が壁につきづらい」「胸が広がりやすい」といった感覚があるようだと猫背の可能性が高いかも知れません。

②生活習慣が原因になる場合

生活習慣が原因で起こる腰痛

後は、体の片方ばかり使ってしまいがちな方だと体の左右でも骨盤の傾きや骨盤周りの筋肉のつき方に差が出てきます。

  • 脚を組むクセがある
  • バッグを毎回決まった側の手で持つ
  • 立っている時に片方の足ばかりに重心をかけがち

こういうクセのある方は日常の影響の蓄積が歪みとなり、左右の足の長さも変わってきてしまうんです。

これも腰痛として症状が現れてくることがありますね。

左右バランスのセルフチェック

脇腹近くにある腰骨の頂点部分に左右それぞれ手を当ててみてください。このとき、左右で頂点の高さが違うようだと左右差がある状態になります。

その分だけ両方の足の長さも違う状態なので、疲れやすくなったり脚が痛くなったりといった症状が出やすくなります。

③ストレスが原因になる場合

体と心というのは非常に深くつながりがあるもので、精神的なマイナスの影響は肉体にも悪影響を及ぼします。

例えば、腰痛があって痛みを我慢しながら過ごしているところに人間関係や仕事のストレスが加わると痛みを感じる神経のはたらきが敏感になるので痛みをさらに感じやすくなったりしますね。

腰痛だから腰にアプローチ…とは限らない

腰痛だから腰にアプローチするとは限らない

――首や背中など腰以外の話も多かった気がしますが、これも腰痛にも関係があるんですか?

はい、普段私たちは体のことを部位別に考えてしまいがちですが、本来体というものはひと繋がりになった一連の組織です。

なので、ケアも「腰を重点的に!」というより例えば背中の姿勢を正したり、足首周りから老廃物を上に押し上げたりといったことも必要になってくるんです。

腰は体の中心にあるものですから、改善のためには上半身も下半身もまんべんなく色々な部位を動かしてあげるのが有効なんですね。

下半身と腰痛

下半身の運動で改善できる腰痛

例えばデスクワークの方ですと座っている姿勢を長時間続けますが、その間ずっとお尻がずっと椅子についた状態でお尻の筋肉がつぶれている状態になります。

すると、血流であったりリンパのめぐりも悪くなっていくので、お尻や腿裏といった下半身に老廃物が溜まってむくんだり冷えたりといったことが起きてくる。

下半身と背面の筋肉はそれぞれ隣り合っていてつながりも深いですから、お尻が固くなっていくと腰も緊張して腰痛につながります。

上半身と腰痛

上半身の運動で改善できる腰痛

また、上半身では猫背になって腹筋の力が低下すると内臓を支える力が弱まり全体的に下垂しぽっこりお腹につながります。

また、そのしわ寄せは背筋が代わりに負担することになるので、これが腰痛の原因になってしまうわけです。

なので、腰痛に悩む方のお尻を触ってみると冷えている方が結構多かったりするんですよ。

――足首を動かして腰痛が改善というのは、あまりイメージできないですね…。

股関節は下半身の老廃物の出口になっている部分でもあるので、脚の下に沈んだ老廃物を押し上げてあげることで下半身全体がスッキリするんです。

すると、血液やリンパのめぐりも良くなってお尻が暖かくなり腰回りの負担も減る、といった具合ですね。

一見遠くて無関係のように思える部位でも、実はお互いパーツ同士で関連性があったりするものなんですよ。

――なるほど。でも、全身が関係してるとなると原因に的を絞るのは難しそうですね…。

はい、一人ひとりの体は異なるものですから実はこれが結構難しくて…。なので私たちのような専門家がいるわけですね。

ただ先ほど申し上げたとおり重要なのは前後左右のバランスになります。腰痛だからといって腰だけではなく全身に対してのアプローチになります。

特に、デスクワークの方の場合は前後左右のバランスを整えるために「正しい背筋・姿勢」を取るのが重要と言えるかもしれませんね。

なので、ここから先はそのバランスを改善するためのヨガストレッチを実際に紹介していきたいと思います。

座りながらできる簡単ヨガストレッチ

まずは座りながらできる腰痛改善メニューから紹介します。

回数やセットなども特にないので、自分が十分かなと思う程度サクッと短時間で行っていただければ大丈夫です。

また、ヨガは呼吸がとても大事です。効果を高めるためにぜひ呼吸のタイミングも真似してみてください。

上半身編

下半身編

立ってできる簡単ヨガストレッチ

今度は立ってできるメニューになります。

こちらも回数やセットなどはないので、ふと立ち上がった際や昼休憩、トイレ休憩時などでぜひお試しください。

特にまっすぐ正しい姿勢で立つと縮んでいた胸も広がってお腹が引き上がる感覚があると思いますので、ぜひこれを体感してみてください。

腰痛の予防・悪化を防ぐためには…

腰痛の予防・悪化を防ぐために

――ところで、そもそも腰痛の発生自体を防ぐコツはあるんでしょうか?

腰痛の原因は様々で人それぞれで変わってくるものですから、まずはご自身で自分の体を知らないことには何も始まりません。

なので、まずは日常生活で自分の体の姿勢や使い方がどうなっているのか意識を向けてみて「どんな時に痛くなるのか」「どんな動きで痛くなるのか」を知ることがまず第一歩ですね。

腰痛の方は基本的に運動不足の方が多いので、ヨガや筋トレ、運動などを通してだと若い頃に比べて「ここが動かない」「ここが痛い」といったこともわかりやすいのではないでしょうか。

これを続けていくと自分の体のことも客観視できるようになって、つい脚を組んだり猫背になっているときにもハッと気づけるようになり正しい姿勢に近づいていくと思いますよ。

――なるほど。デスクワーク中の姿勢という点で特に気をつけるポイントはありますか?

意外と知られていないNG行動は、”背もたれに思い切り寄りかかりながらの作業”です。

一見体に負担はかかってなさそうに思えるのですが、腹筋・背筋が緩んだ状態で後ろに寄りかかると骨盤が寝てる状態が続いてしまいます。

すると骨盤がどんどん後傾していき、腰から上の姿勢が悪化し体が歪んでしまうんです。

もちろん短時間なら何の問題もありませんが、長時間この姿勢で作業するクセがあると骨盤が後ろに傾いた分のバランスを取るため上半身が猫背になってしまいますね。

最後に…

まずは自分の体への意識から

社会人の方は日常生活の割合的にどうしても仕事の時間の方が長くなりがちです。

なので、その間に「どれだけ体に意識を向けられるか」を少し考えてみると体の使い方も変わるので疲れ具合にも変化が感じられると思います。

些細なところと思うかも知れませんが、結局は日常の積み重ねが今の私たちの体の状態を作っているので一つでも改善できればメリットも全身に及びます。

体の歪みは何歳からでも改善できるもので、始めるのが遅いということはありません。ぜひ今からでも身近なところから改善してみてください。

error: