髪の毛へのダメージを避けてツルサラをキープ、美容師が教える夏のヘアケアとは

丸山博史
written by
丸山博史美容師

実は重要、夏特有のヘアケア

実は重要、夏特有のヘアケア

夏の季節、肌のUV対策は怠らなくても髪や頭皮のケアはついつい忘れてしまいがちです。

でも、髪の毛もいくら死んだ細胞とはいえ厳しい環境に晒されれば肌と同様に痛むのは当然。

対策しないとダメージがどんどん積み重なって髪の毛がきしんだり枝毛や切れ毛の原因となってきます。

しかも、夏に受けた髪のダメージは秋以降にも持ち越されていくもの…。なので、しっかり対策して髪質をキープしていきましょう。

紫外線編

紫外線の影響と対策

影響

夏の強い紫外線が肌にダメージを与えるのは有名ですが、実は髪の毛にも悪影響を及ぼすんです。

紫外線が長時間髪の毛にあたると、表面を覆っている“うろこ”状のキューティクルがはがれていってしまいます。

このキューティクルにはバリアのような役割があって、しっかり重なり合うことで外の刺激から髪を守り、髪の毛の栄養や水分が流出しないようしっかりキープしてくれています。

なので、これが傷んでしまうと髪の毛の栄養や水分が流れ出てしまったり、紫外線が内部に入ってきて赤茶けた色になって(カラーが入っている場合は退色)しまいます。

対策

髪の毛の紫外線ケアにオススメのアイテムはやはり日焼け止めスプレーです。誰でもムラなく塗れますし使いやすい点も良いですね。

次点ではUVケア機能をもつヘアスプレーもスタイリングと日焼け止めが同時にできるので便利ですよ。

直射日光を避けるという点では日傘や帽子も重要ですが、太陽の紫外線は回り込んで入ってくるものなので日焼け止めも併せて使うことを意識した方が良いですね。

ただ、スプレータイプの日焼け止め自体が日焼け止めの中では補助的な役割なので、あまり効果を過信はしすぎないようご注意ください。

海水編

海水やプールの影響と対策

影響

海水には不純物が多くダメージの原因物質も色々含まれていますが、やはり塩分が髪に与える影響は大きいですね。

髪の毛は海水から塩分などの不純物を取り込もうとする性質があって、その結果髪の毛が乾燥してしまいます。

もし一切ケアしていなかったら枝毛や切れ毛が出始めて、最終的には髪の毛がホウキみたいになってしまうことも珍しくないですね。

髪に付着した時点から痛み始めてどんどん質感が悪くキシキシになっていくので、できるだけ早く洗い流したいです。

ちなみに、プールの塩素もやはり髪の毛にはダメージを与えるので注意が必要ですよ。

対策

髪に海水をつけないのが一番ですが、そういうわけにもいかないと思いますのでシャワーで「なるべく早く」「しっかりと洗い流して」欲しいですね。

ちなみに、海水浴場やプールに備え付けのシャンプーは洗浄能力が強くて補修能力が低い、いわゆる安物シャンプーがほとんど。

髪の毛が傷んでいるところに洗浄力の強いシャンプーを使ってしまうと良くないので、女性の方は自前のシャンプーを用意しておきたいところですね。

洗い方としては、まず3分ほどしっかりと髪の毛をすすいであげてから、シャンプーは泡立てて揉み込む程度のイメージです。

最後にトリートメントまで使えればベストですね。ここまで施してあげればダメージもさほど残らないと思いますよ。

クーラー編

クーラーの影響と対策

影響

室内にいるから大丈夫と思っていても、実はクーラーも髪の毛に悪影響があります。

ずっと空調の風を浴びていると、特に毛先などが乾燥してぱさつきやすくなってしまいますし、アホ毛と呼ばれる飛び出した毛が目立つようになったりします。

さらに髪の毛だけではなく頭皮も乾燥するので、フケが出やすくなって悩む方もいらっしゃいますね。

対策

クーラーの直風を浴びないのが一番ですが、会社などでは席順的に難しい場合もあると思います。

でも、洗い流さないトリートメントやヘアスプレー、スタイリング剤など何かしらを髪の毛に付けていれば、それだけでも髪がコーティングされるので大きな影響は受けづらいのでご安心ください。

つけてる感が嫌な方もいるかもしれませんが、何もつけていないと髪の毛も裸の状態なのでパサつきが気になるようなら何かしらは使ってみて欲しいですね。

個人的には乾かす前につける洗い流さないオイルなどは膜を張ってコーティングしてくれるのでオススメですよ。

白髪染め編

白髪染めの影響と対策

影響

実は髪の毛に使用するカラー剤はすべてアルカリ性で、弱酸性の髪には大きなダメージを与えます。

中でも市販の白髪染めは薬剤のパワーがとても強い上に使う頻度も高くなりがちなので、弱酸性のシャンプーやトリートメントを使っていても補えきれず髪の毛がアルカリ性に傾きっぱなしになりがちです。

髪の毛にダメージがあると、紫外線、海水、冷房などによるダメージを受けやすい状態になってしまいます。

対策

美容院でやった方がダメージも少なくpHのコントロールもしっかりできますが、白髪染めのたびに美容院…というのもなかなか難しいと思うのでトリートメントをしっかり使ってあげて欲しいですね。

特に泡タイプの白髪染めは一番ダメージが大きいので、スポットならクリームタイプで済ませたりスパンを長めにしてあげることでも多少はダメージを抑えることができます。

最後に…

夏は外出機会が少なくてもしっかりヘアケアを

今年の夏はコロナの影響で外出する予定が少ない方も多いと思うので、例年よりダメージヘアに悩む方も少なそうではありますね。

でも、だからと言って油断してしまうと1回の外出で髪の毛がバサバサキシキシ…なんてことにもなりかねません。

数少ない外出機会でも肌も髪も両方ともしっかりケアしていきたいですね。